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zoom RSS 女王の系譜 外伝 玉門谷の戦い 3

<<   作成日時 : 2011/07/23 23:31   >>

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「善徳女王」の二次創作です。

外伝は、女王の系譜 第一章以降のお話になっていますので、第一章が未読の方は読んでからをお勧めします。

内容はトンマンが女王に即位してからの話で、 BS TV とは180度違って、トンマンはピダムと私婚します。

ピダムは司量部令だけでなく騎兵隊の長も任されています。
うふふ……思いっきり趣味に走って楽しんでます。

おまけにオリジナルキャラも満載〜。

こんな捏造満載な内容はイヤという方は読まないでくださいね。
善徳女王をご存知でない方も、さくっとスルーしてください。→→出口                                              
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女王の系譜


外伝 玉門谷の戦い(3)


崖を駆け降りると敵陣の背後から矢を放ち、敵兵達を蹴散らす勢いで馬を走らせていく。
「敵だぁー敵だぞーっ」
天幕から飛び出した敵兵が叫び剣や弓を構えるが、騎兵は巧みに避け、百済の兵士を矢で射抜いた。整然とした隊列のまま疾走していく騎兵隊は、地上に降りた黒竜のような動きで百済の兵士達を蹴散らしていく。
「ぐわっ……」
駆け足で疾走する馬から、正確な弓矢が射掛けられる度に、百済の兵から悲鳴があがった。
「何をしている!戦え!戦うのだ!」
百済の指揮官が激を飛ばしても、兵士達は激走する騎兵隊に怖気つき足が動かない。
「うわーッ!」
疾走する馬に踏みつぶされまいと、ひとりの兵が逃げたのを合図に、次々と雑兵が騎兵隊の前から逃げだした。
「逃げるな!敵をま……ぎゃぁッ!」
兵士達に叫ぶ指揮官の顔に矢が突き刺さった。
「そんな……あの速さで……」
疾走する馬上から射抜いた騎兵を兵士達は信じられない思いで眺めていた。顔を押さえ倒れた指揮官に、次は自分かもしれないという恐怖が兵士たちを飲み込んでいく。
「に…逃げろ、逃げるんだぁー!」
「騎兵から逃げろ!散らばれ!」
指揮官を失った兵士達は統率を失い、ただ逃げ惑うしかなかった。

黒の騎兵隊から逃れて森の中に逃げ込んだ百済の兵士たちを、新羅の花朗と兵士達が待っていた。
「騎兵隊の次は俺たちが相手だ」
屈強なパグィが兵士を切り捨てて叫んだ。
「ひとりも生かして百済には帰すな、との命令だ。悪く思うなよ」
剣を構えた兵士を後ろに従えたトクチュンが逃げる兵士達の前に立ちふさがる。
百済の兵士たちは、絶望的な思いで決死の戦いに挑んだ。
「おりゃーーっ!」
森の中で、壮絶な白兵戦が展開した。

〇〇〇

「はっ!」
シヨルはピダムの後ろで矢を放った。射抜かれた兵が倒れても、疾走しているシヨルには見えない。すぐに馬の動きにあわせて弓矢を構えた。
(あ……)
シヨルは騎兵隊に突進してくる騎馬に気がついた。鎧兜を着用しているところから、武将だろうか。馬上の武将が隊列にむかって弓矢を構えた、と見えたときに武将は矢で首を射抜かれ馬から転げ落ちた。シヨルが先頭を走っているピダムに目をむけると、ピダムは早業で背中の矢を引き抜ぬき次の矢を放った。
ピダムの放った矢で、武将に駆け寄ろうとした兵も倒れていく。

(すごいな、ピダムは)
負けじと矢を放ちながら、シヨルはピダムの卓越した弓矢に驚嘆した。
(指揮官を次々と倒していく)
ピダムと同じように馬上の騎兵隊員がすばやい連射で狙うのは指揮官だった。
(指揮官を倒せば、あとは雑兵だけだ……)
指揮官のいない隊は、戦況を判断することさえ困難になり追い詰められていく。
(頭のない手足はバラバラに動く……か)
ピダムはそう言い、疾走する馬での弓矢の練習を繰り返させた。

―――新設されるピダムの隊にはいるか、農民や商家の下働きになるか。

疾走する馬上でシヨルは一瞬、過去のことを思いだしていた。
(ピダムは行く宛のない俺たちに、住む家を提供し、先々のことも考えてくれた)
下男なら、戦に出ることはないかもしれない。でも、一生、人に使われる身だ。
奴婢よりはマシだが、一生を奴隷のように働くだけだ。
(俺は……弟達にもっと、いい暮らしをさせてやりたいんだ)
兄弟とペクは話し合い、シヨル兄弟とペクはピダムの隊に入り、妹のコマは騎兵隊の世話をする者たちに預けた。

シヨルは視界の隅にピダムを見つめた。
(俺はピダムについていくと決めたことを後悔したことはない。たとえ、この戦で死のうとも……)
心の奥にある想いに、シヨルは眉根を寄せると弓矢を引き狙いを定めた。
敵陣を走破していく騎兵隊の後には、矢が突き刺さった百済兵の屍が累々と横たわっていた。


つづく

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拙い文章を読んでいただきまして、ありがとうございました。

とりあえず復帰。

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