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zoom RSS 女王の系譜 外伝 玉門谷の戦い 4

<<   作成日時 : 2011/07/30 19:25   >>

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「善徳女王」の二次創作です。

外伝は、女王の系譜 第一章以降のお話になっていますので、第一章が未読の方は読んでからをお勧めします。

内容はトンマンが女王に即位してからの話で、 BS TV とは180度違って、トンマンはピダムと私婚します。

ピダムは司量部令だけでなく騎兵隊の長も任されています。
うふふ……思いっきり趣味に走って楽しんでます。

おまけにオリジナルキャラも満載〜。

こんな捏造満載な内容はイヤという方は読まないでくださいね。
善徳女王をご存知でない方も、さくっとスルーしてください。→→出口                                              
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女王の系譜


外伝 玉門谷の戦い(4)


騎兵隊の奇襲攻撃とそれに続く戦闘で、百済軍は大勢の指揮官と兵士達を失った。とくに指揮官を失ったことによる士気の低下はどうしようもなく、軍を立て直すために国境地帯まで軍を退かせようと動いていた。そして、その動きを察知したアルチョン軍の密偵が農民に変装して追っていく。

「敵の本陣が国境地帯へと逃げています」
百済軍を追っている密偵のひとりが報告のために戻ってきた。
「よし、ヤンギルとイムジョンは、この経路を封鎖し、ピダムは山側の側面から奇襲をかけて、こちら側へ誘い込んでくれ」
アルチョンは地図を示して、武将達に矢継ぎ早に作戦を指示していく。
「パグィとトクチュンは兵を森に隠しておき、森に逃げ込んだ敵兵を追ってくれ」
「はっ」
「勝ったからと言って油断するなよ。敵も必死だからな。本当の戦はこれからだ」
アルチョンが冷徹な目で新羅の武将達に告げた。
「百済の連中を生かして帰せば、新羅の武力を甘く見て、またすぐ侵略しにくる……わかってるだろ?」
腕組みをしたピダムが不敵な笑みをうかべて鎧姿の武将達に問いかけた。
「ああ、今、敵を叩いておけば、今後の新羅への侵略が減るだろう」
「それに、この戦は我々が仕掛けたんじゃない。一国の軍が夜盗のマネをしやがったんだ。国境を越えたことを後悔させてやるぜ」
パグィとトクチュンが獰猛な笑みを浮かべて応え、剣を握る手に力をこめた。

〇〇〇

敵を追撃していたイムジョンの部隊が、逆に敵に包囲されたと情報が入ったのは、追撃作戦開始から二日後のことだった。
「ピダム、すまないがイムジョンを助けにいってくれないか」
「イムジョンが?」
「ああ、どうやら敵兵に囲まれているらしい」
総指揮官のアルチョンは戦況を把握しながら、ピダムに命じた。
「わかった。どの辺りにいるんだ?」
地図を見るとイムジョン達がいるのは森のようだった。
「馬で行けるのはここまでか、なら騎兵だけでいくか……」
「地上戦は可能なのか?」
騎兵は小柄な体躯の者が多い。体重が軽いほうが馬上では有利だが、地上戦では不利になる。
「変則的な戦い方を教えてあるが、敵の数が多いと不利だ」
「そうか」
アルチョンと簡単な救出作戦をたて、騎兵隊員の中から人選しピダムは森へと急いだ。

〇〇〇

鬱蒼とした森は暗く、大木の根が隆起して足元も悪い。
木々の根元に負傷した兵士達を休ませていたイムジョンは、急に騒がしくなった東側へと走りよると剣を抜いた。
「イムジョン様」
「百済兵に違いない。油断をするな」
剣を構えたままイムジョンが配下の兵士達に告げると、兵士達は応戦できるように間合いをとった。

背の低い木々に身を伏せて、敵の気配を探っていたイムジョン達の前に、百済兵の兜が転がり落ちてきた。
「え?」
よく見ると百済兵の頭部である。
「……これは」
木陰から背を矢で貫かれた百済兵がよろめき出てくると、そのまま地面に倒れ伏して動かなくなった。
「すぐ近くにいるぞ」
敵と味方が戦っていることは推測できたが、視界の悪い森の中である。剣を持ち直したイムジョンが警戒しながら辺りを見ていると、イムジョンの前に無名之徒の旗が突き刺さった。
「俺に剣を向けるなよ。イムジョン」
木々の間から姿を現したのはピダムだった。

「ピダム、来てくれたのか」
不眠不休で逃げ回っていたイムジョンは、ピダムの顔を見て安堵の表情を浮かべ剣を鞘に戻した。
「おまえらが囮になっていたから、後ろから百済兵を叩いてやっただけだ」
「そうか、突破するにも数が違いすぎた」
ピダムとイムジョンが話をしている場所へ、弓矢をもったシヨル達も集まってきた。
「ピダム隊長」
「おう、全員いるか?」
「はい、全員います」
ピダムは騎兵達に視線を流すと、イムジョンを見つめた。
「アルチョン公から救出を頼まれてきたんだ。城まで戻れるか?」
「それが百済兵とやりあって兵士が大勢やられた。薬を持っていないか?」
「見せてみろ」
ピダムは薬草と水を背負った衛生兵を呼ぶと負傷兵達のところへ行った。

木の下で苦しそうに呻く兵士の膝上辺りは血で染まっている。
「おまえ、名前は?」
「コウと言います」
傷口を見ると、ピダムは用意しておいた水で傷口の汚れを洗った。
「ちょっと沁みるぞ」
出血の様子を見ていたピダムは、よく揉んだ薬草を傷口の上に貼ると布で押さえつけた。
「いッ……ぅうーッ……」
「出血を止めるために縛るからな」
傷口の上を布できつく縛ると、痛みに顔を歪めたコウを横たわらせる。
「次は?」
ピダムは負傷兵達の応急処置を施していく。

「動ける奴は、このまま城に連れ帰るぞ」
「ああ、だがその前に、やらねばならないことがある」
「え?」
イムジョンは硬い表情のまま刀を手にすると重傷の兵達のそばに跪いた。
「イ……ィムジョンさま」
半身を血まみれにした兵士は、すでに上官であるイムジョンが自分に引導を渡すことを悟っている。浅く早い息のなかで、苦痛に顔を歪めながらイムジョンを見つめた。
「……ぉ、おれ……」
「カグォン、すまない」
上官の言葉に、カグォンは涙を零すとイムジョンに手を差し出した。
「ぉれのかぁさんと…いもぅ…とを……」
苦しい息の中で、カグォンは今まで護ってきた家族を思い浮かべた。
「わかっている。カグォンの家族は、ちゃんと面倒をみるから」
「……た…のみま……」
「ああ、約束する」
まわりにいる兵士達が堪えきれいなようにうつむく中で、イムジョンは剣を握りなおした。

「新羅のために、よく戦ってくれた」
自分が率いて共に戦ってきた兵士である。断腸の思いで、重傷の部下の命を絶つとイムジョンは頭を垂れた。イムジョンの朗徒達は肩を震わせると拳を握りしめた。
「イムジョン……」
「このままここに放置したら、死ぬのはわかりきっている」
負傷兵の苦しみを長引かせないのも、上官の務めと心得ている。
「すまない。この戦闘が終わったら、必ず戻ってくる。一緒にソラボルへ帰るからな」
苦しそうな表情でイムジョンは手にかけた兵士の亡骸を幾重にも木の枝で隠した。
「さ、いくぞ。ピダム」
イムジョンは負傷して動けない兵を担ぎあげるとピダムに声をかけた。
「ああ、ついてこいよ」
負傷兵を助けながらピダム達は森を走った。


つづく


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拙い文章を読んでいただきまして、ありがとうございました。

続きがまだ書けてない。。。
夏休みの宿題状態はイヤなんだけどなぁ〜。
う〜ん。どうしよ。。。

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